エントリー開始!2011/06/01 21:28

ツールド草津にて(Photo by Photo Create)

今日は「第1回まえばし赤城山ヒルクライム」のエントリー開始日です。(インターネットでのエントリーは17日まで)早速昼休みに手続きをしました

9月の大会、定員2500人でそれを超えたら抽選をするそうですが、申し込み状況はどんな具合なんでしょうかね?

まだ初日ですから何とも言えないでしょうが、私はどうもクジ運が弱いので、出来れば定員以内のエントリー・抽選なしで参加出来ればと思っているんですがね。

主催者の結果発表まで、ドキドキの日々が続きます。

ところで、どういう訳か私のこのつまらないblogが、検索サイトで上位にランキングされてからというもの、連日多くのヒルクライムファン(いわゆる坂バカ)が訪問して下さっています(今日はいつもの倍!)が、特別有益な情報があるわけでもなし、ホント皆さんの期待に沿えなくて申し訳なく思っています。

尤も自転車に特化したblogではない、何でもありのblogなんで、その点はご理解下さい。

(写真は赤城山ではなく、今年の「ツールド草津」でプロのカメラマンに撮影してもらった1ショットです)

山梨旅行(上)2011/06/03 16:52

平沢峠
平沢峠 posted by (C)Yongyi

私の務めている会社では、毎年6月の第1金曜日は「一斉年休充当日」と称して、強制的に有給休暇を消化させる日になっています。

そこで今年は、この日に山梨県北杜市にある市の教育施設(普段は林間学校等に使用されていますが、学校行事がない時は市民に宿泊施設として安価に開放されています)に両親を招待し、ここを足掛かりにした1泊旅行を計画しました。

それと並行して旅行のクチコミサイトの質問コーナーで、清里周辺で年配者にも楽しめそうな場所の情報を教えていただいて旅行の行程を練った結果、初日は前橋を出発して長野県の野辺山周辺、山梨県に入って美し森・吐竜の滝を散策して施設に宿泊。翌日は国道20号線を東に向かい、笛吹市から御坂みちを登って富士吉田市に入り、忍野村の散策をした後、中央高速で一気に東京へ戻り解散することにしました。

さて、前日会社を定時で引き上げ、下り列車で実家のある前橋に戻り、明けて旅行当日、通勤時間帯の渋滞を避けるため7時に実家を出発しましたが、流石にマイカーの普及台数全国上位の群馬県だけあって、早朝から幹線道路は渋滞していて、結局国道17号線から北部環状線を通って国道18号線に乗るまでに小1時間を要しました。

その後国道18号線からは順調に走り、小諸市平原から国道141号線を南下。千曲川沿いに一路野辺山を目指します。

前橋を主発してから約3時間半で、JR小海線の「野辺山駅」に到着。避暑のシーズンにはまだ早く、また平日という事もあって駅前はひっそり閑としていました。

駅前の観光案内所で地図を貰い、以前から気になっていた「国立天文台 野辺山」の施設を見学するために移動。この手の施設の見学は両親に受けるかと心配していましたが、意外にも食いつきが良くて、特に45m電波望遠鏡の説明板は食い入るように眺めていました。

国立天文台 野辺山
国立天文台 野辺山 posted by (C)Yongyi

続いて「JR鉄道最高地点」の碑がある場所へ移動しようとしたところ、道を間違えて峠道に入ってしまい平沢峠に到着。ところが怪我の功名とでも言いましょうか、峠の駐車場からは八ヶ岳連峰を真正面に見渡すことが出来て思わぬ収穫でした。(トップの写真)

その後あらためて「JR鉄道最高地点」へ移動したところ、踏切に10人くらい団体客がたむろしていて、何かあるのかとガイドの説明を聞き耳を立てて聞いていたところ、数分後に列車それも現在ここでしか見られない、世界初のハイブリット車両が通過するというので、興味津々で待っていました。果たして数分後、ハイブリット車両は軽くタイフォン(警笛)を鳴らしながら通過してゆきました。

ハイブリット車両
ハイブリット車両 posted by (C)Yongyi

そんなこんなで、あっという間に12時を回ったので清里に移動。昼食は山梨の定番料理「ほうとう」です。

かぼちゃほうとう
かぼちゃほうとう posted by (C)Yongyi

昼食後は「美し森」へ移動。クチコミサイトでのアドバイスを参考に、展望台まで楽に歩ける様、美し森ファームの駐車場に車を停め、腹ごなしの運動を兼ねて軽いハイキング気分で展望台へ向かいます。展望台は、学校行事で数多くの学生でひしめき合っていて、それは賑やかなものでした。

美し森展望台
美し森展望台 posted by (C)Yongyi

ひと休みした後、往路と同じ道を戻り、清泉寮を右手に見ながら山を下り、続いては川俣渓谷にある「吐竜の滝」を見に行きました。休日ともなれば、多くの観光客で賑わうのでしょうが、我々が訪れたときは熱心なカメラマンが1人いたくらいで、壮大な滝をゆっくり眺めることが出来ました。

吐竜の滝
吐竜の滝 posted by (C)Yongyi

滝を見学し終えてまだ2時半。チェックインには少し早いので、これまたクチコミサイトで薦められた「萌木の村」へ移動しました。

ここでノンビリ散策をしながら各お店を覗いて回り、両親はお土産にソーセージを購入していました。

萌木の村入り口
萌木の村入り口 posted by (C)Yongyi

ひと通り歩きまわり駐車場に戻って3時半。そろそろチェックインをしても良い時分になったので、宿泊施設へ移動して4時少し前にチェックインを済ませ、部屋で休んでもらったり、早めに風呂に入ってもらうなどして旅の疲れを癒してもらい、旅行初日は終了しました。

夕食
夕食 posted by (C)Yongyi

山梨旅行(下)2011/06/04 22:36

忍野八海にて
忍野八海にて posted by (C)Yongyi

旅行2日目。前日よりも更に天気は良く、宿泊施設の食堂の窓から、赤岳を始めとする八ヶ岳連峰がハッキリ見える、梅雨の晴れ間の絶好の行楽日和。

こうなるとせっかちな性分の私としては、落ち着いて朝食など食べている場合ではなく、一刻も早く撮影に出かけたいのですが、両親もいるのでじっと我慢。

朝食
朝食 posted by (C)Yongyi

はやる気持ちを押さえながら、それでも8時過ぎには早々にチェックアウトを済ませ宿泊施設を後にし、撮影ポイントの東沢大橋へ移動。

展望台からは、新緑の渓谷に映える赤い橋と、青空のもと雄大にそびえる八ヶ岳連峰を眺めることが出来ました。(今回の旅行で唯一失敗したのは、荷物を少なくするため、デジカメ一眼を持って来なかったことです)

東沢大橋と八ヶ岳連峰
東沢大橋と八ヶ岳連峰 posted by (C)Yongyi

橋の上をしばらく歩いてみたり山の写真を撮影した後は、朝のキープ農場を通って国道141号線に出て韮崎方面に南下。今日のコースは、国道20号線を東に走り、途中笛吹市から「御坂みち」を登って富士吉田市に出て、忍野村の散策です。

途中甲府市内で、今月末に行われる親戚の結婚式の式場をチェックし、再び国道20号線を東へ。

笛吹市に入り、一宮御坂IC近くの工業団地に10時過ぎ到着。チョット前のTBSラジオの中継で、「ききょうや」の本社工場内のアウトレットコーナーが観光客に人気と紹介していたのを覚えていたので、旅行土産を買うのに丁度良いかと思い、今回のコースに組み込んでみました。

詰め放題
詰め放題 posted by (C)Yongyi

観光ガイドに、代表商品の「信玄餅」の詰め放題が人気とありましたが、開店後15分程で既に整理券は配布し終わっていて、我々は参加することは出来ませんでした。会場の看板をよく見ると「本日消費」と書いてあり、(原則)その日のうちに食べなければならない菓子を皆んな必死に袋詰めしていたのでした。

まぁ確かに信玄餅は旨いですが、流石にそういくつも食べられるもんでもないですから、この詰め放題イベントもよく考えて参加しないとイケマセンね。

結局我々家族は、詰め放題の反対側にあるアウトレット(社員特価販売1/2)コーナーで最近話題の「信玄桃」を購入しました。お土産を購入した後は、国道137号線(御坂みち)を一気に駆け上がって富士吉田市へ向かいます。

この道を走るのは20年ぶり(まだ新御坂トンネルが有料だった時代)ですが、それにしても良い道になったものです。途中クラシックカーのラリーイベントと思われる車両と何台かすれ違いました。

新御坂トンネルを抜けて下り坂に入り、正面に雄大な富士山を見ながら河口湖へ降り、昼食時分にはちょっと早かったので、河口湖畔の「道の駅・かつやま」で小休止。(今さらですが、もうチョッと足を延ばして、国道139号線沿いの「道の駅・なるさわ」にした方が、富士山を眺めることが出来て良かったと反省しています)

2日目の昼食は、昨年のB-1グランプリで、ゴールドグランプリを獲得した「甲府鳥もつ煮」にしようと、旅行計画の段階から決めてネットで検索したところ、「奥藤(おくとう)」なる店がヒットしたのでこちらにお邪魔をしました。

近年B級グルメが流行っているので、混んでいるかと心配しながら訪問しましたが、時間的にまだ少し早かったのか、幸い店内は空いていてゆったりと食事をすることが出来ました。

注文したのは、蕎麦と鳥もつ煮がセットになったサービスセット(1,050円)。結構量があって、ご飯は少し残してしまいました。

甲府鳥もつ煮
甲府鳥もつ煮 posted by (C)Yongyi

食後は、忍野村へ移動。私が所属している自動車クラブのツーリングで「忍野八海」へは何度も訪問しているので、勝手知ったるなんとやら、観光ガイドよろしく両親を引っ張ってあちこち歩きまわりました。

ただ昼を過ぎたら富士山が雲に隠れてしまい、結局1枚も富士山をバックに写真を撮ることが出来なかったのが残念です。また再訪する機会があれば、次回はきちんとカメラに収めたいですね。

中池
中池 posted by (C)Yongyi

ひと通り見物して時間は午後1時半。帰るにはちょっと早い気もしましたが、日帰り客の上りの渋滞を避けるのと、私はともかく両親には東京から先、前橋まで運転して帰ってもらうことを考えると、そろそろ時間と判断して、東富士五湖道路の山中湖ICから高速道路に乗って一気に東京へ向かいました。

途中談合坂SAで休憩したのち、更に東京方面へ向かい、小仏トンネルを抜けて東京都に入り八王子JCTから今回初めて圏央道を走りました。それにしても圏央道、山をくり抜いて建設されたとは言え、ほとんどトンネルばかりで驚きました。

山中湖ICから約1時間であきる野ICに到着。ここから滝山街道で五日市線の秋川駅まで運転して、父と運転を交代して私は電車でアパートまで帰って今回の山梨1泊旅行は終了しました。(両親には、再びあきる野ICから圏央道・関越道を使って前橋まで帰ってもらいました)

やや強行軍で年寄りをあちこち連れ回した感も否定できませんが、滅多に旅行に出掛けない(せいぜい群馬県内の近場をウロウロする程度)両親には、いろいろな事物を見てもらえたのではないかと思いますし、元気なうちはまた今回のような旅行を企画してあげたいとも考えています。

山梨土産
山梨土産 posted by (C)Yongyi

新宿末廣亭友の会 更新2011/06/11 18:15

新宿末廣亭
新宿末廣亭 posted by (C)Yongyi

月日の経つのは早いもので、2009年に入会した新宿末廣亭友の会の2回目の更新時期がやって来ました。そこで昼間診療所へ出かけたついでに、新宿三丁目まで足を伸ばして更新手続をして来ました。

今回の記念品は末廣亭の名入りのミニチュア提灯。昨年の扇子は今でも使わずに保管していますが、こちらは早速鴨居に掛けて眺めています。

6月下席・夜の部は、例年通り小三治師がトリを務めるので、このために残しておいたチケットを使うことにします。

係りの方に小三治師のスケジュールを確認したところ、6/22・24・28が休演とのことなので、いつ足を運ぶか現在検討中です。

ミニチュア提灯
ミニチュア提灯 posted by (C)Yongyi

ジャージャー麺の素2011/06/13 21:27

ジャージャー麺
ジャージャー麺 posted by (C)Yongyi

会社帰り、夕飯は何にしようか考えながら近所のスーパーに立ち寄ったところ、入口近くの棚に「ジャージャー麺の素」なるレトルトパックが置いてあり、冷蔵庫にうどんがあるのを思い出したので、早速購入して試食することにしました。

うどんを茹でてソースをかけるだけですから、料理とは言えないくらい簡単なものです。具材は冷蔵庫にあるものを、適当にそれらしく盛りつけてみました。

お味のほうは、タレがチョット甘めですかね。本場の炸醤面はもっと塩辛いですが、出来合いのソースですから仕方ありません。

こんな事を書いているうち、また炸醤面を食べに北京へ遊びに行きたくなってきました。

ジャージャー麺の素
ジャージャー麺の素 posted by (C)Yongyi

小津安二郎に憧れて2011/06/19 11:39

小津安二郎(講談社 季刊誌「考える人」2007年冬号)

今から20年ほど前、'90年代のはじめ頃は、雑誌ぴあを片手に映画館、特に名画座へ出かけることが多く、好んで観ていたのは昭和30年前後、日本映画の黄金期の作品でした。

特に1993年は、名匠・小津安二郎(1903-1963)監督の生誕90年と没後30年に当たり、記念の上映会が多く、いわゆる「紀子三部作」などは会社を休んでまでも観に行ったり、命日近くの休日に鎌倉の円覚寺へ墓参に出かけたものです。

小津作品の素晴らしさについては、今更論じるまでもありませんが、映画もさることながら私が影響を受けたのは、監督のこだわりのある作風やライフスタイル。

監督と同じように映像の何処かに赤を1点入れてみたり、写真フィルムはAGFAと決めたりと、大いに真似をさせてもらったものです。

同じように真似をしたのがファッション。特に監督のトレードマークとも言える、白いワイシャツとピケ帽姿に憧れ、帽子を探して銀座のトラヤ帽子店を始めとした有名店を訪ね歩きましたが、結局ピケ帽は手に入れることは出来ず、似たような形のメトロハットを、渋谷・宮益坂上の山田帽子店で購入して何処へ行くにも被っていました。

薄手の生地で出来ていたためか、10年近く被ったり洗濯を繰り返していたら、ボロボロになって破れてしまったので、その後はサハリハットやハンチングなどを被っていましたが、最近になって再びあのメトロハットを思い出し、何処かに売っていないものかとネットで探したところ、当時と同じボルサリーノ(ライセンス品)のメトロハットがネットショップで売られていたので、以前と同じ明るいグレーを選択し、ポチって購入しました。

今年の夏は、この帽子を被り小津監督を気取って(と言いたいところですが、到底足元にも及びません)あちこち出掛けてみたいと思います。

メトロハット
メトロハット posted by (C)Yongyi

空閑地利用2011/06/25 17:49

空閑地利用(その1)
空閑地利用(その1) posted by (C)Yongyi

今日は当初は新宿末廣亭で一日落語を聴く予定だったのですが、前の晩に(社)落語協会のHPでお目当ての小三治師が事前に公表していた日と異なり休演と分かったので、新宿行きは別の日にして、日曜日に行う予定だった土いじりをしました。

私の住んでいる安アパートには、南側の家との間隔をとるためにちょっとした空き地があり、申し訳程度に紫陽花やらツツジが植えられているのですが、何に利用するわけでもなく、トップの写真のように雑草が伸び放題になって放置されています。

先代の大家さんが存命中だった頃は、時折植木屋さんが来て雑草を抜いたりしてくれていたのですが、今の大家さんになってからはせいぜい年に1回手入れをしてくれるかどうかといったところで、庭を眺めるたびに勿体ないなぁ、開墾してビールのつまみに枝豆でも育ててみたいなぁと思っていました。

特に近年の夏は、猛暑対策として「緑のカーテン」と称し、つる性植物を窓の外に栽培するのが流行っていて、いまどきクーラーのない生活を送っている我が家(ちなみにTVもないので、同僚には仙人のような生活と言われています)に導入したら効果があるかもと思い、大家さんに相談して了解をもらったので、早速今朝から作業にとりかかりました。

三鷹のホームセンターの開店直後にゴーヤの苗や腐葉土などの資材を購入して、昼過ぎからネット張りやらプランターの設置などを行って、3時過ぎに一応の形になりました。

空閑地利用(その3)
空閑地利用(その3) posted by (C)Yongyi

さてさて、植えた苗はこれから順調に成長して、期待通り緑のカーテンを形成してくれるでしょうか?その後変化があったらまたご紹介したいと思います。

空閑地利用(その5)
空閑地利用(その5) posted by (C)Yongyi

(7/8追記:金曜日の晩(21:30頃)に閲覧した落語協会HPの「本日の寄席」のページは、ちょうど更新の最中で、日付は土曜日に変わっていましたが、出演者の情報は金曜日のままだったようです。後日某巨大掲示板や落語ファンのblog等で確認したところ、当初の予定通り土曜日も小三治師はトリを勤めたそうです。土曜日の演目「天災」は、以前池袋演芸場で聴いたことがあるので、結果的にこれはこれで良かったかなと思っています)

新宿末廣亭に入り浸る2011/06/26 23:50

新宿末廣亭にて
新宿末廣亭にて posted by (C)Yongyi

貧乏臭い性分で、(基本的に)昼夜入れ替えなしの新宿末廣亭へ行く時は、木戸銭を払ったら1分1秒でもそこに長く居続けた方がお得と考える人間なので、極力朝一番に出掛けることにしています。

そうでなくても特にこの6月下席は、夜の部の主任が(社)落語協会の会長・柳家小三治師で、日曜日とも重なり、中途半端な時間に出かけると、遥か彼方から聴かねばならないので、結果として朝一番から並ぶことになります。

この日も朝10時、まず新宿伊勢丹地下の食品売り場のオープンと同時に手早く昼食・夕食用の弁当を買い込んで、足早に末廣亭へ移動。ある程度の行列は覚悟していましたが、幸い7・8人の先客がいただけでまずは一安心。しかし私が並んで間もなく列がいきなり伸び始めて、木戸が開く頃にはお客さんは100人を優に越えていたでしょうか。

窓口で木戸銭を払うお客さんを尻目に、友の会のチケットをお茶子さんに渡して場内に入ると、幸い最前列の席が空いていたので、背後の人を気にせずに座れる(座高が高いので、後列の人を常に意識しています)端の席を確保して、早速腹ごしらえ。食べ終わる頃にちょうど前座さんの出番となりました。

昼の部の出演者と演目は以下の通り。

新宿末廣亭 6月下席 6日目 昼の部

ー開口一番ー
 柳亭 市助 「百夜通い」

 伊藤 夢葉 奇術
 金原亭 駒次 「反対俥」
 桂 扇生 「無精床」
 古今亭 志ん馬 「堀之内(後半・お湯屋の場面)」
 ひびきわたる キセル漫談
 林家 鉄平 「紀州」
 春風亭 栄枝 漫談(都々逸坊扇歌の逸話)
 ぺぺ櫻井 ギター漫談
 林家 正蔵 「ハンカチ」
 鈴々舎 馬櫻 「たがや」
 三増 紋之助 曲独楽
 林家 しん平 漫談
ー仲入りー
 桂 文雀 「八問答」
 鈴風にゃん子・金魚 漫才
 柳家 小ゑん 「銀河の恋の物語」
 吉原 朝馬 「六尺棒」
 翁家和楽社中 太神楽
 桂 文生 「棒鱈」

開口一番の市助さんの噺、最初は「道灌」かな?と思いながら聴いていたのですが、そのうち小野小町が出てきたりして結局その場では名前が分からず、帰宅後ネットで検索してそれらしい名前を見つけましたが、あっていますかね?余りやり手のない噺なのかも知れません。

昼の部は正直平凡で、これと言って取り上げるような演目は無かったような…

その中では最近お気に入りの朝馬師は語り口が良いですし、マクラで大師匠の話などが出てくると何とも言えません。

トリの文生師はお初。「棒鱈」はさん喬師のCDで耳が慣れているせいか、田舎侍はもっとオーバーに表現しても良いんじゃないかな?などと思いながら昼の部は終了。

夜の部・小三治師待ちのお客さんばかり(実際昼の部終了後も、ほとんどのお客さんはそのまま残っていました)で、人気のこぶ平師が登場しても明らかにお客さんの反応はクールだったのが印象的でした。

変わって夜の部、出演者と演目は以下の通り。

新宿末廣亭 6月下席 6日目 夜の部

ー開口一番ー
 柳家 花どん 「金明竹」

 柳亭 こみち 「新聞記事」
 花島 世津子 奇術
 三遊亭 萬窓 「権助魚」
 古今亭 志ん輔 「お花半七」
 ホンキートンク 漫才
 三遊亭 歌る多 「悋気の火の玉」
 林家 種平 「お忘れ物承り所」(桂三枝作)
 林家 正楽 紙切り(相合い傘、ホウズキ市、七夕、梅雨)
 柳亭 市馬 「高砂や」
 柳家 さん喬 「締め込み」
ー仲入りー
 柳亭 燕路 「巌流島」
 大瀬ゆめじ・うたじ 漫才
 柳家 さん福 「壺算」
 金原亭 伯楽 「猫の皿」
 鏡味仙三郎社中 太神楽
 柳家 小三治 「粗忽長屋」

少数派の古今亭から、志ん輔師の「お花半七(宮戸川・上)」は2度目。前回と同様、今回も霊岸島のおじさんとおばさんが、若い2人に刺激されて自分たちの若い頃を思い出す場面で終わり。若い2人を良い感じで演じているだけに、今回こそ続き(例の切れ場をどう表現するか)を聴きたかったのにホントに残念。最前列に子供がいたんで艶っぽいシーンは避けたのかなぁ?

最近結構気に入っているのが、漫才のホンキートンク。この日もネタはいつもと同じながらも、いつもにも増してテンションが異様に高かった感じです。大入りのご祝儀でも出たのでしょうか?(^^)

種平師は初めて聴く噺ながら、これも桂三枝師による新作落語。はん治師同様、相当三枝師に傾倒していると思われます。

市馬師は噺の中で何か歌うかと期待していたところ、能の「高砂」をひとくさり。豆腐屋の売り声とごちゃ混ぜで謡う部分は、思い出しても笑えます。

仲入り前はお気に入りのさん喬師。お湯屋から帰ってきたおかみさん達の会話・表現が、何とも色っぽいと言うか、お風呂に入ってさっぱりとした雰囲気が漂って来る感じがして良いです。時間の関係か、泥棒を締め込む所までは行かずに仲入り。

クイツキは燕路師。過去に何度か燕路師の高座に接しているのですが、今ひとつ印象に残っていないのが偽らざる所ですが、この日は違っていました。

「巌流島」自体初めて聴く噺ですが、船上での侍同士のやりとりや、乗り合わせた町人・屑屋さんの慌てぶりなどが目に浮かぶようで、サゲも惚けていて良い噺を聴かせてもらいました。(序盤若侍の説明で「面ずれ」の単語が出てこなくて慌てていましたが(^^))

さん福師はお初。噺もさることながら、マクラの旅館での不思議な体験話が、いまだに解決せずに気になっています。(Wikipediaの「料金紛失トリック」の項に「壺算」のリンクがあります)

代演の伯楽師、「猫の皿」はこれで3度目かな。いつもの通り「なんでも鑑定団」の話から、サラッと噺に入って、そつなく仕事を終えてそでに引き上げます。

鏡味仙三郎社中の太神楽も見事に決まり、「二上りかっこ」の出囃子が流れる中で、前座さんが座布団を敷いたりお茶を出したりしていると、場内の空気が徐々に引き締まって来るのが分かります。

果たして、万雷の拍手や掛け声に迎えられて登場した小三治師。マクラは昼間打ち合わせで訪ねたホテルのレストランで見かけた誕生日会の話。ところがこの後に演じようと考えていた?噺とどうも上手く繋がらなかったらしく、「一旦この話は忘れてください」と降参して、改めて粗忽者(慌て者)の話に切り替えて仕切り直し。

演目は粗忽噺の代表格、先代小さん師匠の十八番です。中学生の時に購入した角川文庫「古典落語(落語協会編)」にも収録され話は知っているのですが、不思議と実演や放送録音等に接した記憶がなく、多分この時初めて「粗忽長屋」を聴いたと思います。

いつもは高座の時間までメモはしないのですが(たまにストップウォッチ持参で寄席に来ているのかと思うようなサイトを見かけますが)、この日はたまたま時間をメモしていたので確認したところ、マクラと噺は共に15分ずつ。噺が結構長かった感覚でしたが、それだけ中身の濃い高座だったのでしょう。

開口一番からトリまで、柳派の層の厚さに圧倒されると共に、また一つ小三治師の噺が聴けたことに満足して家路に就きました。

新宿末廣亭6月下席 千穐楽2011/06/30 23:05

夕暮れの新宿末廣亭
夕暮れの新宿末廣亭 posted by (C)Yongyi

世の中に数多いる落語好きに比べれば、私が寄席に通う回数はかなり少ない方ですが、それでも小三治師の高座だけは時間とお金が許す限り多く聴こうと、他の噺家さん(特にお気に入りのさん喬師)の出演と併せて日取りを検討して、千穐楽に再び新宿末廣亭を訪ねました。

流石に平日とあって、6時頃でもまだ1階の桟敷席に座ることは可能でしたが、今日は2階から眺めてみようと階段を登ったところ、幸いお客さんは少なく、しかも最前列中央の席が空いていたので早速ここを陣取りました。

千穐楽・夜の部の出演者と演目は以下の通り。

新宿末廣亭 6月下席 千穐楽 夜の部(途中から)

 橘家 蔵之助 「佃島」
 アサダ二世 奇術
 三遊亭 歌る多 「つる」
 林家 種平 「ぼやき酒屋」(桂三枝作)
 林家 正楽 紙切り(相合い傘、パンダ、ひまわり、旅人)
 三遊亭 吉窓 「山号寺号」と寄席踊り「なすかぼ」
 柳家 さん喬 「棒鱈」
ー仲入りー
 柳亭 燕路 「辰巳の辻占」
 大瀬ゆめじ・うたじ 漫才
 柳家 さん福 「浮世床(本)」
 古今亭 志ん輔 「夕立勘五郎」
 翁家 勝丸 太神楽
 柳家 小三治 「青菜」

アサダ先生はいつもの調子。複数のお客さんに任意の数字を言ってもらい、先に書いておいた合計と照らし合わせるマジックは、惚けた会話とはウラハラに大変に素晴らしく、何回見ても感服します。(お客さんの暗算能力も素晴らしい)

歌る多師の「つる」。噺自体は他愛もないもので、お客さんもそう思っているのを知った上で、時折挟みこむクスグリ(時事ネタや5代目圓楽はこの噺が大嫌いだったと言う話)が笑わせてくれます。

種平師は毎度おなじみの噺(もう4・5回目かな?)で、ある意味安心感があります。先日のように違う噺を掛けられた方が、逆にビックリしてしまうのですが。

代演の吉窓師は軽い噺を一席終えたあと、顔に手拭いを巻いて茄子とかぼちゃが喧嘩をする滑稽な踊りを披露。たまに寄席で踊りなど余芸を見ると、得した気分になります。

仲入り前は、お気に入りのさん喬師。マクラは以前どこかで見たことのある「無言でワインを注文する客とソムリエのやりとり」から酔っ払いの話になって、演目は「棒鱈」。

市の図書館にこの噺のCDを収蔵していて何度も繰り返し聴いているので、私にとって「棒鱈」と言えばさん喬師ですが、実演に接するのはこれが初めてです。

田舎侍の酔っ払い具合は、先日の文生師よりも更にオーバーで、大変楽しませていただきました。

クイツキは先日の「巌流島」以来俄然注目するようになった燕路師。

「辰巳の辻占」は名前だけは知っていましたが初めて聴く噺で、最初「星野屋」と勘違いをしていました。その程度の知識で聴いていたものですから、サゲの「娑婆で会ったばかりじゃないか」と言うセリフが今ひとつピンと来ませんでした。江戸の遊郭とか掛け言葉・符丁をもっと勉強しないといけませんな。

漫才のゆめじ・うたじさんは、たぶん毎日同じ話をされていたと思いますが、ゆめじさんの昨年末の骨折騒動から現在に至るまでの話。

私の職場にも、事故で骨折して足にチタンを入れている先輩がいるのですが、やはり45歳を過ぎると埋め込まれたチタンは取り出さないそうですね。杖も通勤時にぶつかってバランスを崩した時の用心に手放せないそうです。

志ん輔師の「夕立勘五郎」も初めて聴く噺。噺の内容はともかく、浪花節が大いに流行っていた時代があったと言うマクラで、小津安二郎監督の名作「東京物語(昭和28年・松竹)」に、長女の亭主が「ぢや今晩、金車亭でもお伴するか」「昨夜から浪花節だよ」と話すシーンを思い出しました。

ヒザは代演の勝丸さん。五階茶碗の曲はいつもと全く同じパターンですし、「和傘・クリスティー」のコールアンドレスポンスもお決まりなのですが、それでも毎回惹きつけられる素晴らしい芸です。

さて、いよいよお目当て・お楽しみの小三治師の登場。まずは、「今日は楽日。10日間ずっと寄席に来ている人がいるけど、ものには限度が…」と皮肉交じりのマクラから。確かに10日間通い詰めたお客さんもいたでしょうね。流石に連日朝一番からっていう人は少ないでしょうが、「立ち見で小三治師だけでも」と言う人は結構いたのでは?

逆に2階から眺めていて気がついたのですが、下手側の桟敷席最前列の角に座っていたおじさんがいつの間にか消えて、入れ替わりに若いお兄さんが座っていました。

昨年の落語協会会長就任の翌日に、末廣亭の桟敷席で小三治師を聴いた時も、やはり同じ場所に座っていたおじさんが、出囃子が流れると同時に席を立って帰ってしまいました。(おかげで私はその場所にちゃっかり座ったのですが)多分同一人物と思われますが、何かこだわりがあっての行動なのか、勿体無いと言うか不思議なおじさんです。

今席の小三治師の演目については、某巨大掲示板で連日確認していますが、前の日は「船徳」を演ってこれが結構評判が良かったらしく、さて楽日は何を掛けるか?耳目を高座に集中させていたところ、おもむろに「植木屋さん…」と始まったので「ありゃ初日と同じ『青菜』だよ」と思いつつも、私にとっては(小三治師の高座で)初めて聴く噺だったので、余計なことを考えず噺に集中することが出来ました。

お屋敷の主人の語り口や扇子を仰ぐ仕草から感じられる、ゆったりと流れる夏の日の午後の雰囲気、いかにも涼し気な柳陰を飲む仕草や冷えた鯉のあらいを食べる仕草などは、やはり小三治師ならではと言ったところでしょう。

おかげで長屋に帰って来てからの女房や辰公と惚けたやりとりや慌ただしさ、長屋の暑苦しさが一層際立ちます。

短く演ればいくらでも短く出来るのでしょうが、この日はタップリ40分かけて演じて大満足でした。

っと言うことで、千穐楽も無事終了。涼し気な噺を聴いたあとは、現実に戻って暑苦しい中央線の下り電車に乗って帰宅の途に就きました。