青砥行き2013/02/11 22:12

ブロカートフィルハーモニー管弦楽団
ブロカートフィルハーモニー管弦楽団 posted by (C)Yongyi

昨秋錦糸町で定期演奏会を行った「ブロカートフィルハーモニー管弦楽団」さんから先日招待状が届いたので、三連休の最終日は多摩の田舎から電車を乗り継いで、はるばる葛飾区の青砥へ出かけて来ました。

ブロカートフィルハーモニー管弦楽団 第31回記念定期演奏会

 フォーレ 組曲「マスクとベルガマスク」Op.112
 ビゼー 「アルルの女」第2組曲
-休憩-
 シューマン 交響曲第3番 Op.97「ライン」
-アンコール-
 ビゼー 「アルルの女」から

前回の錦糸町といい今回のかつしかシンフォニーヒルズといい、素晴らしいホールが結構あるもんですな。こういう機会でなければなかなか施設内部に入ることは出来ないので、良い体験をさせてもらいました。

錦糸町行き2012/09/23 21:17

錦糸町北口駅前にて
錦糸町北口駅前にて posted by (C)Yongyi

2ヶ月程前、「ブロカートフィルハーモニー管弦楽団」なるアマチュアオーケストラに所属している社員から、「演奏会のチケットを希望者にお配りします」と社内メールが配信されて来て、無料という言葉にめっぽう弱い私は、すかさず申し込んで本日錦糸町まで出かけてきました。

錦糸町へ来たのは、2年半前に職場の自衛消防隊として「本所防災館」を見学しに来て以来です。

まずは適当なところで腹ごしらえをと思い、雨が降っていたので手短なところで北口駅前のアルカキット錦糸町のレストラン街へ直行。

特に「これを食べたい」と決めていたわけでもなく、ただ入口で待たずに入れて値段が手頃であれば良い程度の気持ちで、たまたま見つけたベトナム料理店へ入って、セットメニューを注文。

ベトナム料理
ベトナム料理 posted by (C)Yongyi

さほど待たされずに出された料理には、「パクチー(香菜)」が別の皿に添えられていました。このパクチー苦手な人が多いようですけど、私は結構好きですね。久しぶりに独特の匂いを嗅いで嬉しくなり、美味しく頂きました。

食後は隣の「すみだトリフォニーホール」へ。

開場10分ほど前でしたが、「アマチュアオーケストラのコンサートだし、すんなり入場出来るだろう」と高をくくっていましたら、入口には物凄い行列が形成されていてビックリしました。

それでも幸いスムーズに入場出来、何も考えずに1階席に入ったところ、ちょうど最後列の中央が空いていたのでそこに着席。

こちらのホールはもちろん始めてですが、正面にはパイプオルガン、木の壁や座席でなかなか落ち着いた趣のある造り、適度な傾斜で前の人の頭も気にならず、最後列でもステージまでそれほど距離を感じない適度な空間に感心しました。ピアニストのマルタ・アルゲリッチ女史がこのホールをお気に入りとの話もうなずけます。

ブロカートフィルハーモニー管弦楽団 第30回記念定期演奏会

 J.S.バッハ(ストコフスキー編曲) トッカータとフーガ ニ短調 BWV565
 C.ドビュッシー 夜想曲
-休憩-
 G.ホルスト 組曲「惑星」 Op.32
-アンコール-
 J.S.バッハ カンタータ「主よ人の望みの喜びよ」
 (合唱:樹の会)

さて、肝心の演奏については、この前の日少し夜更かししたため、演奏者には大変申し訳無いのですが、睡魔には勝てずに少しウトウトしてしまったのと、一つ席を隔てた右隣に座っていた爺が終始ボソボソ独り言を言っているのと、離れた客席からも何かしらガサゴソ雑音が聞こえたり、楽曲間にこれみよがしに咳をしたりザワザワする音が気になって、正直演奏に集中出来なかったのは残念でした。

それとは別ですが、このホールの構造によるものなのでしょうか?人間の声が非常によく響くと言いますか、よく通ったのは強く印象に残っています。合唱然り演奏後の指揮者の挨拶が、マイク無しでハッキリと聞こえたのには驚きました。

まぁそんなこんないろいろありましたが、この週末は一昨日に引き続いて生のオーケストラを聴くことが出来、満足して帰宅の途につきました。

すみだトリフォニーホール 大ホール
すみだトリフォニーホール 大ホール posted by (C)Yongyi

「ウエスト・サイド物語」を観る・聴く2012/09/21 22:20

東京国際フォーラムにて
東京国際フォーラムにて posted by (C)Yongyi

サイクルイベントの申し込みのため登録している「スポーツエントリー」からは、時折スポーツイベント以外の催し物情報が配信されて来ます。

大抵はあまり興味のない催し物なのですが、今月初めに送られてきたメールは、ミュージカル「ウエスト・サイド物語」と題され、「映画上映50周年を祝うべく、世界各公演地の最高のオーケストラがレナード・バーンスタインによる感動的なオーケストラ用スコア、そしてスティーブン・ソンドハイムによる曲を生演奏し、最新鋭のスクリーンで新しくリマスターされた映画が上映され、生のオーケストラにオリジナルの音声と台詞が生き返ります。(メール本文より引用)」と書かれ、更にオーケストラの指揮者が作曲者:レナード・バーンスタインの愛弟子で、現在脂が乗りに乗っている佐渡裕氏とあっては、否が応でも興味を掻き立てられ、「これは聴かずにはいられない」と早速チケットを購入して、会場の有楽町・東京国際フォーラムへ出かけました。

東京国際フォーラムへは、昨年夏の東日本の文化復興支援プロジェクト「ARK NOVA - A Tribute to Higashi Nihon~東日本への贈りもの~」以来1年ぶりです。

開場してホールに入ると、ステージ上には数名のオーケストラ団員が最後の調整をやっている最中で、その背後には巨大なスクリーンが設置され、有名なソウル・バスデザインのマンハッタンの鳥瞰図が映し出されていました。また客席中央には、カメラやモニター、ミキサーなど数多くの機器が設置されていました。

東京国際フォーラムにて
東京国際フォーラムにて posted by (C)Yongyi

開演時刻になり、指揮者の佐渡氏が舞台挨拶で登場。映画が公開された1961年は興味深い年であると話し始めました。

話によると、この年は佐渡氏の師匠:レナード・バーンスタインが、アシスタントに小澤征爾氏を伴って来日した年であると共に、佐渡氏自身が生まれた年と説明すると会場からは拍手が。この日の昼間、1回目の公演を行ない成功を収めたとの報告もあり、ますます期待が高まります。

佐渡氏は挨拶を終えて一旦楽屋に戻り、入れ替わりに楽団員が入場してチューニングが終了し場内が暗くなると、再び登場し指揮台に上がり耳にヘッドホンを装着して上映開始です。

実際に音が聴こえるまでは、どんな感じになるのか疑問に感じていましたが、映画とほとんど変わりなく、最初は映画のサウンドトラックがそのまま流れているのか?と勘違いするほど違和感なく自然に聴こえたのには驚きました。

また、どうやって映像とシンクロさせるのかも疑問に思っていましたが、客席中央のモニタや指揮者の譜面台を見ると、それぞれのモニターにスクリーンと同じ映像が映し出されて、映像の上に左から右へ移動する縦線や、時折◯が点滅していることに気が付きました。

休憩時間にスタッフの方に伺うと、モニターの縦線と指揮者のヘッドホンの視覚・聴覚でタイミングを合わせているのだそうです。(ゲームセンターにある太鼓を叩く遊具の様な感じ?)

今日は映像の方に集中していたため、指揮者やオーケストラの奮闘ぶりはあまり見られませんでしたが、2時間半以上映像に合わせて演奏を続けるのは、普通のコンサートより遥かに大変だったろうと推察します。

残念ながら「マンボ」や「マリア」の冒頭では、若干ズレが発生してしまいましたが、それでも即座に修正したのは、流石にプロの面目躍如と言ったところでしょう。

会場いっぱいの来場者もこの作品を知り尽くした人達が多く、楽曲の終わり毎に入れる拍手のタイミングを心得ているのは流石でした。

10時過ぎに無事終演。ひと仕事終えた佐渡氏の感動にむせぶ顔がアップになって、会場の熱気は最高潮に盛り上がり、スタンディングオベーションが起こりましたが、この日は本当に良い体験が出来ました。

次回同様のコンサートが開催される機会があれば、ぜひまた聴きに(観に)来たいと思わずにはいられません。

世界の映画史に残る素晴らしい作品を制作した半世紀前の関係者はもちろん、今回の巨大なプロジェクトに関係された皆様に感謝を申し上げます。

演奏会へ行く2011/11/27 18:36

東京農工大学OB管弦楽団
東京農工大学OB管弦楽団 posted by (C)Yongyi

今日は久しぶりに生のオーケストラを聴こうと、昼過ぎ府中市の「府中の森芸術劇場 どりーむホール」の東京農工大学OB管弦楽団・第23回定期演奏会へ行って来ました。

毎年案内の葉書をいただくもののなかなか予定が合わず、ここ数年失礼させてもらっていたのですが、今回はプログラムにショスタコーヴィチの大曲・交響曲第5番と書かれていたので、これは是非聴きに行かねばと言うことで、3年ぶりに出掛けた次第です。

本日のプログラムは下記の通り。

東京農工大学OB管弦楽団 第23回定期演奏会

 L.V.ベートーヴェン エグモント序曲 作品84
 P.I.チャイコフスキー スラブ行進曲 作品31
-休憩-
 D.ショスタコーヴィチ 交響曲第5番 作品47
-アンコール-
 M.ラヴェル マ・メール・ロワ 〜 終曲 妖精の園

演奏については、楽譜が読めないくせにヴァイオリンを始めて2年で挫折してそれっきりの人間が言うのも生意気ですが、弦楽器群に比べると管楽器群が不安定で、気になりだすとそれに気持ちが行って曲に集中出来ないのが残念でした。

それでも楽団員の皆さん、普段の生活の合間を縫って練習に勤しんでいらっしゃる事を考えれば、なかなかの水準の演奏だったと思います。

それと演奏云々ではなくて、指揮者の解釈と言うことになろうかと思いますが、交響曲の第4楽章のテンポが、冒頭はゆっくりとしたテンポで進行して、このままのテンポで終わるかと思いきや、コーダでいきなりテンポを上げて慌ただしく終了したのが疑問に残りました。

まあそんなこともありましたが、アンコール曲では美しいアンサンブルを響かせて演奏会は無事終了。

次回はどんな演奏を聴かせてくれるでしょうか?また機会があれば足を運びたいと思います。

上野界隈を歩く2011/11/03 22:02

上野鈴本演芸場にて
上野鈴本演芸場にて posted by (C)Yongyi

今日は(社)落語協会の復興支援寄席の日。

五街道雲助・柳家小満ん・金原亭伯楽と渋い師匠連を見て、これは是非聴きに行かねばと、早朝洗濯を済ませて中央線に飛び乗りました。

ところが何をどう間違えたのか、会場を池袋演芸場だと思い込み現地に到着したところ、それらしい様子が感じられなくて、おかしいなとTwitterでつぶやいたところ、フォローされている噺家の師匠からすかさず「復興支援寄席は鈴本ですよ」と連絡があり、慌てて山手線に飛び乗って上野へ。

ところで話は違いますが、噂には聞いていましたが、池袋駅の北口周辺には中華街が出来るくらい中国物産を扱うお店があって、北口を出た瞬間周囲に漂う空気の匂いが、中国を旅行した時に感じたのと同じだったのには驚きました。

さて、慌ただしくも9時過ぎに上野鈴本演芸場に到着。さほど待たず9時半頃に開場し入場。

今日の演目は下記の通り。

落語協会復興支援寄席『第二回 じっくり落語会』

 五街道 雲助 「ずっこけ」
 柳家 小満ん 「二十四孝」
 金原亭 伯楽 「芝浜」

今日は実演で聴くのは初めての噺ばかりで、なかなか新鮮でした。

「ずっこけ」の雲助師、陽気な酒飲みを演じるともう最高です。期待通りの高座でした。

小満ん師、午前中でまだ本調子ではなかったからでしょうか、セリフがすんなり出てこない箇所が見受けられたのは残念でしたが、それでも大いに楽しませていただきました。

伯楽師は短い挨拶の後すぐに噺に突入。もう「芝浜」の季節なんだなぁと思いながら聴いていました。3人で1時間半ですから、1人当たりの持ち時間も長く、伯楽師も終演時間を過ぎてタップリ演じて下さいました。

終演後、チョット早めの昼食をと思い、前回鈴本演芸場からの帰りに御徒町駅へ向かう途中で見かけた生煎包(焼き小龍包)の店を思い出し、テイクアウトして上野公園で食べようかと思い、件の店に向かいました。

店頭に生煎包、スープ、炒飯セットのサンプルがあり、小姐に店内で食べられるのかと尋ねたら、2階へどうぞと案内されて店内で食べることにしました。

ほどなく出された生煎包は、なかなか大きくて形や焼き方など本場・上海で見た物とほとんど同じで、中には熱々のスープもタップリ入っていて大満足でした。(こちらのブログには、同じお店の池袋店の様子が紹介されています)

生煎包(焼小龍包)
生煎包(焼小龍包) posted by (C)Yongyi

食後はアメ横のお店を覗きながら再び上野駅方面へ戻り、恩賜上野公園の入口にある東京文化会館へ。ここで昨日から22日まで東京文化会館50周年記念で開催されている、写真家・木之下晃氏の写真展「20世紀のマエストロ100人」を観ました。

木之下晃写真展
木之下晃写真展 posted by (C)Yongyi

クラシック音楽に興味を持ち始めた頃から、音楽家の写真と言えばほとんど木之下氏の作品ですが、古今東西のマエストロの決定的瞬間を捉えた写真の数々、やはり大伸ばしにしますと迫力がありますな。

それにしてもコンサート会場と言うそれほど光量がないところで、どうやって速い動きを捉えるのでしょうね?相当フィルムの感度を上げていると思われますが、この辺りのデータも付け加えてもらえると参考になります。

っと、朝早くから上野界隈を歩いて、帰りに新宿のタワーレコードに注文したクラシックのDVDが入荷したとの連絡が入ったので、新宿に立ち寄り、自宅近くのスーパーで食糧の買い出し、図書館で本やCDを借りて早めに帰宅しました。

東日本復興支援チャリティCD2011/08/29 21:22

MARTHA ARGERICH

収録曲目
 シューマン: ピアノ協奏曲 イ短調 op.54
 ショパン: ピアノ協奏曲第1番 ホ短調 op.11

 演奏
 マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)
 クリスティアン・アルミンク(指揮)
 新日本フィルハーモニー交響楽団

マルタ・アルゲリッチからのメッセージ

 地震の犠牲となられた方々のために、私にできることはなんでもいたします。
 シューマンとショパンのライヴ録音も、どうかそのために役立ててください。
 私は日本の状況をとても憂い、とても気にかけています。
 ニュースをずっと見ていますが、
 日本の皆様の計り知れない痛みと、それに耐える勇気を感じ、
 皆様への深い愛と尊敬の念を抱かずにはおられません。
 一刻も早く日本を訪れることを願っていますが
 言葉では、とても表現しつくせません。ごめんなさい。

 マルタ・アルゲリッチ

遅ればせながら、話題のアルゲリッチ女史の新譜を購入しました。

5月に発売開始された当初、いつも利用しているタワーレコードでは取り扱いがなかったので購入することが出来なかったのですが、今月からようやく取り扱いを始め、また先週末はポイントが3倍になるので、丁度良い機会と思い購入した次第です。

ご存知の通り、このCDはショパン・シューマンの生誕200年とアルゲリッチ女史の生誕70年(女性の年齢を言うのもなんですが)を記念して企画されたものが、左記の震災に心を痛めた女史やアーチスト全員が、印税収入を放棄して震災復興に充てて欲しいと、急遽チャリティーCDとして発売になったものです。

またCDのプレスは、震災から比較的早く復旧した仙台市の(株)オプトロムが担当し、地域産業復興の一助にもなっています。

演奏については言うまでもありません。とにかく年齢を感じさせない華やかさと力強さ、そしてピアノの一音一音が際立つ優秀な録音に、大変満足しております。

何はともあれ、この素晴らしい演奏を愉しみながら、復興支援にも繋がるこのCD、クラシック音楽ファンのみならず多くの方に是非お勧めします。

カール・ベーム没後30年2011/08/14 22:56

ベーム/VPO NHKライブ
ベーム/VPO NHKライブ posted by (C)Yongyi

今日は、私がクラシック音楽を本格的に聴くきっかけとなった、マエストロ(巨匠)カール・ベーム(1894-1981)の命日。今年は没後30年にあたります。

もともと小学生の頃から、群響(群馬交響楽団)の移動音楽教室や、当時NHKで放送していた「おしゃべり音楽会(後に「音楽の広場」)を観てクラシック音楽には親しんでいまいたが、その頃は演奏時間の短いいわゆる「小品」が中心で、たまにベートーヴェンの「運命」の第一楽章や、ドヴォルザークの「新世界より」の第二楽章を聴く程度でした。

そして1981年の秋のある日、たまたま新聞のFM番組欄を眺めていたところ、J・シュトラウスIIの「美しく青きドナウ」の曲名が目に入ったのがきっかけで、演奏者も何も知らない状態で取り敢えず聴いたのが、「ベーム/ウィーン・フィル ライブin東京」と題されたマエストロの追悼特集番組でした。

この特集では、1975年にマエストロとウィーン・フィルのコンビが初来日した時の録音を放送し、確か「ドナウ」が放送されたのと同じ日だったと思いますが、放送されたのがJ・ブラームスの大曲「交響曲第1番」で、冒頭のティンパニーの連打を聴いて「世の中にこんなすごい曲があるのか!」と感動し、以前にも増してクラシック音楽を聴くようになりました。

マエストロの演奏は、同時代のヘルベルト・フォン・カラヤンのような華麗さはなく、どちらかと言えば無骨なものと言えますが、逆にそれが私には好ましく思え、前述の特集番組以降「指揮者と言えばカール・ベーム」の刷り込みが出来上がって、少ない小遣いを工面してはレコードを買い集めました。

今日の記事を書くに当たり、実家の押入れに保管してあるレコードを引っ張り出しましたが、懐かしいジャケットを眺めて暫く手が止まってしまいました。中には1回も針を落としていなかったり、購入したことすら忘れていた盤がいくつも出てきました。

レコードプレーヤーも実家の押入れに入れてしまって、なかなかLPレコードを聴くことが出来ないですが、涼しくなった頃にでももう一度コンポを組んで、盤に針を落としてみますかね。

懐かしいLPジャケット
懐かしいLPジャケット posted by (C)Yongyi

マーラー没後100年2011/05/18 21:29

Mahler: Complete Symphonies

今日5月18日は、作曲家・指揮者グスタフ・マーラーが亡くなってちょうど100年目の命日です。

っと知ったようなことを書いていますが、実のところ今日の昼過ぎ辺りから飛び込んで来た、音楽関係者・レコードショップのツイートで、その事を思い出したわけです。

以前も記事にしましたが、去年は生誕150年・今年は没後100年のメモリアルイヤーで、レコードメーカー各社から、数多くのマーラーのCDが発売されています。

新たに発掘された音源もあれば、従来発売されていたものをまとめて再発売したりと、形態は様々ではありますが、中でも注目なのはEMI Classicsが発売した、クラウス・テンシュテット指揮・ロンドンフィルハーモニー管弦楽団による交響曲全集ではないでしょうか。

新譜2枚分くらいの金額で、交響曲第1番〜第9番、未完の第10番、大地の歌、それにライブ録音で交響曲第5番〜第7番の全16枚が一挙に手に入るのですから、これまで1枚1枚コツコツと収集されていた方には申し訳ないと思いつつ、本当に良い時代になったと思います。

テンシュテット指揮のマーラーは、これまでラストレコーディングの交響曲第7番のライブ録音しか持っていなかったので、この全集が発売されるとの情報を入手して、とにかく値段の安さに惹かれたのと、既に持っているバーンスタインの全集(DG盤)と聴き比べてみようと思い、すぐに予約注文しました。

先日商品が届いたばかりで、現在暇を見ながら少しずつ聴いている最中ですが、とにかく枚数が多いので、全て聴き終わるには、まだ当分時間がかかりそうです。

CDを買い替える2011/04/27 22:25

旧盤(左)、新盤(右)

世界で最も長い歴史を持つクラシック音楽のレコードレーベル、「ドイツ・グラモフォン(DG)」の人気シリーズ「THE ORIGINALS」を、タワーレコードでは現在キャンペーンセール中で、懐が暖かい時の悪い癖が出て、月曜日の会社帰り渋谷で途中下車して衝動買いをしてしまいました。

今回購入したのは、近年再評価の声が高いハンガリーの指揮者「フェレンツ・フリッチャイ」がDGに残した録音から、ベートーヴェンの交響曲第9番「合唱付」と、ドヴォルザークの交響曲第9番「新世界より」の2枚。

実はどちらも20年近く前に同じ録音のCDを購入しているのですが、今回のキャンペーンで安価に入手出来ることから「THE ORIGINALS」盤へ買い替えをしたと言う訳です。

「THE ORIGINALS」シリーズは、往年のLPレコード時代を彷彿させる懐かしいジャケットデザインと共に、OIBPと呼ばれる音質改善(リマスタリング)が施されているのが売り文句ですが、音質については果たしてどれくらい改善されているのか、これまで新旧聴き比べたことがなかったので、帰宅後早速ベートーヴェンを聴き比べてみました。

まず、私のような素人の耳でもはっきりと分かったのは、旧盤では第1楽章の前半で顕著に現れていた、録音テープの劣化によると思われる音の揺れが、新盤ではかなり改善されていたこと。(完璧な修復を期待していましたが、若干残っていたのは残念)その他の楽章についても低音がハッキリ出て、旧盤ではいかにも古いレコードをそのままCD化したイメージだったのが、新盤では曇りが晴れて、一瞬違う録音を聴いているような感覚になりました。思い切って買い替えて良かったと満足しています。

全体的に早めのテンポで、ややあっさりした感じはありますが、独唱陣も揃っていて、特に名バリトン歌手:D・F=ディースカウ唯一の「第9」録音としても貴重な録音ですし、1枚のCDに「エグモント序曲」もカップリングされていて大変お買い得。初めて「第9」を聴くのにどれが良いか迷っている方に安心してお薦めできる名盤です。

さて話は変わって、タワーレコードでは先の大震災の復興支援の一環として、「MORE ACTION,MORE HOPE.」という募金活動を行っていて、レジの横に募金箱が設置してありますが、その脇に小袋に入ったキャンディーの様な丸い物が山積みになっているのに気が付きました。

何だろう?と思ってよく見ると、今回の支援活動のスローガンが書かれた缶バッジで、活動に参加した人に配布していたので、私もささやかではありましたが、前述のCDを購入した際出来たお釣を協力させていただき、バッジを1つ貰って帰りました。

缶バッジ
缶バッジ posted by (C)Yongyi

チャリティーコンサートを聴く2011/04/09 18:35

チャリティーコンサート
チャリティーコンサート posted by (C)Yongyi

先日記事にしましたが、音楽評論家・澤谷夏樹氏企画によるチャリティーコンサートを聴きに、有楽町の東京国際フォーラムにある相田みつを美術館へ出かけてきました。

プログラムは2部構成になっていて、前半は澤谷氏の時折ユーモアを交えながらJ.S.バッハの肖像画についての解説を。後半は綺麗なチェンバロを中心に、古楽器を用いたコンサートでした。

チャリティー企画「バッハの素顔にズームイン!」--トーク&バロックライブ

 J. S. バッハ 《エール ニ長調》(《管弦楽組曲第3番》BWV1068より)
 J. S. バッハ 《ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ ト長調》BWV1021
 G. Ph. テレマン 《四重奏曲 ト長調》TWV43: G2 (《食卓の音楽 第1集》より)
 J. S. バッハ 叙唱《君の学識は》 と アリア《悲しみも恐れも去れ》(《悲しみを知らぬもの》BWV209より)

-アンコール-

 G.F.ヘンデル オペラ《リナルド》よりアリア《私を泣かせてください》

 演奏者等詳細は澤谷氏のブログを御覧ください

バロック音楽や古楽器の演奏を聴く機会はこれまで殆ど無く、今回間近で興味津々で聴いていましたが、特に後半のソプラノの独唱が加わった作品は、繊細な古楽器と共に非常に心に染み入る内容でした。

普段はマーラーなど重厚な曲ばかり聴いていますが、たまには小編成の演奏を聴くのも良いものだと思いながら、帰宅の途に就きました。