土門拳写真展2008/01/05 21:39

武蔵野市立吉祥寺美術館

昼前、来週からの通勤用に備えて新しい靴を購入するついでに、休日用のショルダーバッグを探そうと思い吉祥寺へ出かけ、なんとなく伊勢丹に入ったところで同建物の7階で「土門拳写真展」を開催中である事を知り、買い物もそっちのけで見学に行きました。

土門拳氏の作品は、これまで写真集や雑誌で一部しか見た事がなく、今回は秋田の「(財)土門拳記念館」の所蔵品と言う事で、パネルのサイズからして巨大で迫力がありますが、なんと言っても一連の「古寺巡礼」シリーズはとても写真とは思えない、まるで油絵の様に立体的に写真が浮かび上がっていて、大判カメラならではの繊細な描写やライティングのすばらしさに、思わず引きずり込まれてしまいました。

だいぶ前に公共放送で制作された「ドキュメント人間列島 『鬼が撮った…土門拳の世界』」の中で、病気をおして弟子に手伝わせ、渾身の力を振り絞ってシャッターを押しているシーンを思い出して身震いがしました。

この他にも「風貌」シリーズの「梅原龍三郎」画伯の写真からは有名な逸話(画家の梅原龍三郎が粘っこい土門拳の撮影に怒り、撮影終了直後に椅子を床にたたきつけた)もさもありなんと言った気迫が感じられたり、「こどもたち」シリーズの無邪気に遊ぶ子供たちの一瞬の動きや表情を捉えた楽しい作品があるかと思えば、「筑豊のこどもたち」の厳しい状況を捉えたドキュメンタリー作品などなど、氏の全作品のほんの一部ですが圧倒されたり考えさせられたりして、正月早々から非常に良いものを見た気がします。

今月16日までは前期展示、17日からは一部作品を換えての展示が始まるとのことで、また足を運んでみようと思わずにはいられません。

コメント

_ 樹衣子 ― 2008/01/10 17:59

はじめまして。
TBありがとうございました。
伊勢丹で土門拳の写真展を開催していたのですね。
吉祥寺は遠いため、足を運べず残念です。
土門さんの写真には、私は「力」を感じます。

>正月早々から非常に良いものを見た気がします

新年早々、充実してらっしゃいますね。

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_ 千の天使がバスケットボールする - 2008/01/10 17:49

土門拳という写真家がかっていた。
私は名前しか知らなかったのだが、新聞記者になった青年が土門拳をたいそう好きだと聞き、なんとなく気になっていたのだが、先日NHKのアーカイブで1984年に制作されたドキュメント人間列島「鬼が撮った・・・・土門 拳の世界」が、再放送された。

1909年、つまり明治生まれの土門は、山形県酒田市に生まれ、7歳で上京して横浜で育った。
最初は画家を志していたが、後に写真家に転じて日本を代表する写真家になった。
テレビで放映された土門の写真を見ていると、報道写真でもなく、芸術写真でもない。当時は、ポーズをとって写真を撮る方法が主流だったが、土門は”あるがままのものをあるがままに撮る”という「絶対非演出」のリアリズム写真を追求した。
その特徴が顕著なのは、「古寺巡礼」などの日本を追求した写真よりも、やはりこどもたちを写した「筑豊のこどもたち」や「こどもたち」であろう。
昭和34年発表された「筑豊のこどもたち」は、あえて粗悪なザラ紙を使用し、ちょうど高度成長期にのぼりはじめたこの国で、忘れられた人々や土地を被写体に選んだのである。

「いい写真というのは、撮ったのではなく、写ったのである。僕は、それを鬼が撮ったと言っている。」
この土門の残した言葉は、被写体の力に呼応する写真家の研ぎ澄まされた感性を感じさせる。表紙にもなった筑豊のこどもたちの表情が、いつまでも印象に残った。
土門は、今時の言葉でいえば、カリスマ・カメラマンという表現がふさわしいのだろうか、病気の後遺症で車椅子生活になった彼の移動を10人近い人々がとりまき付き添い、車椅子を押したり、駅のホームの階段では彼をおんぶして移動していた。

こうした光景からもわかるように、民子夫人は「いい先輩、いい友人に恵まれて、私が入り込む隙がなかった」と懐かしみながら笑っていた。
この夫人が、なかなかの人物ではっきりものを言って、しかもおはなしがおもしろい。プロ・アマ問わず写真愛好家や写真家にとっては神様のような存在の土門を「こどもは好きだけれど、気が小さいところがあるので、女性雑誌の撮影は、全然だめ。何しろ女性の顔なんかまともに見ることできないんじゃないかしら。」或いは、弟子にしてくれって家に通ううちに、そのうち帰らなくなちゃって、所謂弟子入りした人たちのことを”ずうずうしい”と笑っていた。義母のことも最初はあと5年しか生きられないと言われて、嗚呼、そうかと思っていたら30年も一緒いましたからね、などとこの世代の女性としては、かなりの珍品ではないかと・・・。さすがに、写真家は妻を見る目も確か。

番組の冒頭では、深い雪の中、病から不自由な体になってもシャッターを押す、鬼気迫るかっての姿が流れた。
彼は、3度も大病した。そして11年間眠ったまま80歳で永眠した。
写真家の生き様を語るより、作品を語るべきだろう。機会があったら、いずれ写真集を手にとって見たい。

著作権の関係で写真集や素顔を紹介できないが、富士フィルムのサイトをご参照されたし。

_ 子育て日記 - 2008/01/15 16:49

まず今日は初めに・・・ブログ、二日ほどお休みさせていただきました。主人が入院していたために、職場の方からお見舞いをいただいてしまってお礼の品を選びに街に行ったりしていました。主人はまだ抗生物質を飲んでいるのとまた喉に菌がついても困るのでこどもと一緒に家で留守番してもらいました。久しぶりに私一人で街に出かけて、ストレス解消もう春物バーゲンしているところもあったのでちらっと寄ってみたらたま