北京スナップ写真(その7)2008/01/28 22:44

大董烤鸭店 「酥不膩」(1/20撮影)

旅行の愉しみと言えば、名所旧跡を訪ねることもさることながら、やはりその土地の名物料理を食することにあると思いますが、食文化に疎い私が知っている北京の名物料理といえば、せいぜい「涮羊肉(羊のしゃぶしゃぶ)」か「北京烤鸭(北京ダック)」、それと「炸酱面(ジャージャー面)」くらいで、これらはすでに前回食べてしまっていたので、さて今回は何を食べに行こうかと悩んで、一応両親にも要望を募ってみました。

便宜房烤鸭店にて(2005年)

この手の質問をすると、たいてい「何でもいい」と、質問した人間を困らせる返事しかしない父が珍しく「北京ダックが美味かったなぁ」と言うので、ならば今回も北京ダックを食べに行くことにしようと、隔週の中国語勉強でお世話になっている北京っ子のZ老師に「やっぱり『全聚徳』ですかねぇ?」と相談したら、「『大董』が美味しいですよ」との意見。

地元の人が言うなら間違いなかろうと、旅行ガイドやインターネットで店の情報を収集し、人気店のため予約したほうが無難とのことだったので、北京到着後ホテルから電話をかけることに。中国語学習歴4年ながら、友人以外に中国語で電話をするのは実は今回が初めて。正直相当緊張しましたが、なんとか用件を伝えることが出来てひと安心。

東貨門夜市にて

夕方「王府井小吃街」や「東貨門夜市」をぶらついて腹ごなしをし、新東安市場前で流しのタクシーを捕まえて「大董まで」と言うと、「不知道(知らない)」との返事。あわてて持っていた地図を広げて説明をして、電話を掛けて誘導してもらいながら、なんとか朝陽区東四十条の店に無事到着。

入口では既に何組もの先客が待ちの状態でしたが、事前に予約してある旨を入口の小姐に伝えると、すんなり店内奥のテーブルへ案内されました。

店内は洗練された内装で、客層は若い人や外国人が多かったです。中には誕生日パーティをやっているグループがいて、「祝你生日快乐(Happy Birthday to You)」のメロディーが聞こえてきました。

席に着くと、いきなり豪華装丁写真集のような分厚いメニューが何冊も出てきて緊張が走りましたが、メニューを見ても良くわからないし、現代風にアレンジした創作料理っぽいものには興味がなかったので、何はなくともお店のおすすめメニューである「酥不膩」を注文しました。

厨师(コックさん)

ほどなく供された北京ダックについては、噂に違わず脂っこくなく、また砂糖を付けて食べる皮は、口の中で溶けるような食感には驚きました。

3人で1羽はちょっと足りないかなと思いましたが、「鸭汤(鴨のスープ)」と温かい杏仁豆腐のようなデザートと果物が出てお腹いっぱい。それに燕京ビールとお茶を頼んで全部で242元でした。(昨年春に発行された旅行ガイドでは1羽98元と書かれていましたが、メニューには147元と書かれていたので、価格が1.5倍くらい高騰しているようです)それはともかく、店員の対応は丁寧で流石に人気店だけのことはあるなと思いました。帰りがけに「ご意見をどうぞ」と言うカードに「我一定再来(必ずまた来ます)」と書いてホテルに戻りました。