書店落語2010/05/15 14:30


案内看板

 新宿西口の奇妙な形をした高層ビルの地下にある書店「ブックファースト」で、「落語を観るならこのDVD」刊行記念書店落語なるイベントに、お気に入りの林家正雀師が出演されると言う情報をネットで知り、夕方会場に出かけてみました。

 イベントは2部構成で、はじめに著者の瀧口雅仁氏と林家正雀師のトークショー。

 著者によると、落語のDVDはすでに数100種単位で世に出回っているのだとか。ただ本当に観たいと思う往年の名人のDVD(例えば落語研究会古 今亭志ん朝全集(上・下))は、10数枚組のセットになっていて、かなり値のはる物が多く、おいそれと手が出せないのが現状です。(冗談でしょうが、正雀師も圓生全集のあまりの値の高さに、買うことが出来ず店頭で眺めただけだとか)

 トークショー自体は著作の内容にはほとんど触れず、主に正雀師の師匠である先代の林家正蔵(彦六)師匠との様々なエピソードが中心。時折正蔵師匠の声色を使って師弟の会話を演じたりしていました。

 トークショーの後は、落語を一席。演目は平岩弓枝作「笠と赤い風車」。笑いどころはほとんど無い人情噺で、普段イメージする落語とはちょっとイメージの違う作品でした。

 サゲの表現について先代正蔵師匠の場合との比較を紹介していましたが、正蔵師匠の場合、映画的な表現で落語を演じたそうですが、以前末廣亭で正雀師が演じた「男の花道」も、クライマックスで中村歌右衛門を無数の提灯が迎える場面は、正に情景が眼に浮かぶようで、この辺りの表現手法は師匠から受け継がれたのでしょう。

 終演後、サービスでサインを書いてくださるとのことで、あいにく古い手帳しか持ち合わせていませんでしたが、一筆書いていただき、ありがたく頂戴して家路につきました。

林家正雀師匠のサイン

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://countryman.asablo.jp/blog/2010/05/16/5090119/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。