上野鈴本演芸場 6月上席 9日目 夜の部2012/06/09 22:53

上野鈴本演芸場
上野鈴本演芸場 posted by (C)Yongyi

今席雲助師のネタ出し「船徳」が聴きたくて、山梨旅行から帰宅後、荷物を置いてまずは鈴本演芸場のHPから割引券(下図)の画像データをSDカードに入れ、最寄り駅へ行く途中のコンビニのマルチコピー機で印刷出力してから、中央線に乗って上野の鈴本演芸場へ飛んで行きました。

鈴本演芸場 割引券

山手線御徒前駅で下車。まずは夕食の弁当を探しに松坂屋の地下食料品売場を物色。雨が降っていたのでギリギリまでデパ地下にいて、頃合いを見計らって鈴本演芸場の木戸口に並びました。

この日の出演者と演目は下記の通り。

上野鈴本演芸場 6月上席 9日目 夜の部

ー開口一番ー
 林家 つる子 「子ほめ」

 金原亭 小駒 「猫と金魚」
 仙三郎社中 太神楽
 柳家 喬太郎 「転失気」
 柳家 小菊 粋曲
 入船亭 扇遊 「棒鱈」
 三遊亭 歌武蔵 「代書屋」
 桂 南喬 「初天神」
-仲入り-
 ホームラン 漫才
 蜃気楼 龍玉 「駒長」
 伊藤 夢葉 奇術
 五街道 雲助 「船徳」

この日特に前半落語以上に気になったのが、携帯電話の着信音。最初は前座・つる子さんの高座の時、3つ席が離れた人の携帯電話(バイブレータ)が鳴り出しました。すぐ止めればいいのに、持ち主は平然としていて着信が切れるのを待っている様子。

バイブレータでも結構響くもので、最後にはいい加減頭にきたので、振り向いて相手を睨みつけてやりました。

2度目は小駒さんの高座で。こちらは着信音。やはり鳴り続けていて、高座からも噺の途中で「鳴ってますけど大丈夫ですか?」とアドリブを入れる始末。

携帯電話のマナーについては、かなり以前からうるさく言われていますが、どうも一向に改善される気配はないですな。どこの寄席に行っても毎回1度はどこかから着信音が聞こえてきます。

持ち主は、まさか電話が掛かってくると思わずに電源を切らないのか分かりませんが、ホント何とかならんもんですかね?

この日は仲入りの間に、つる子さんが客席最前列からマイクを使って、切実にお願いをしていたのが可哀想なくらいでした。

さて、落語の話題に戻って代演の喬太郎師。最近の「転失気」は、小僧さんの腹黒い性格を極端に強調させる演出が流行っているのですかね?喬太郎師も寺を乗っ取ろうと虎視眈々と狙っている小僧さんを演じていました。

扇遊師。酒癖についての枕から「寅さん〜」と始まってまさかの「棒鱈」。時間の制約があるのに結構大きなネタを掛けてきたのには驚きました。

噺の流れやセリフは、さん喬師と非常に似通っている印象を受けました。大師匠に当たる先代小さん師匠からの流れでしょうか?

仲入り前はこのところ寄席でよくお目にかかる南喬師。マクラでこまっしゃくれた子供の話をするので、まさかと思ったら案の定「初天神」。これで今年に入って3回連続です(ToT) 好きな噺家さんなので、もっといろんな噺を聴きたいんですが、なかなか難しいですな。

クイツキはホームラン。相変わらずテンポが良く楽しいコンビです。先日新宿末廣亭友の会の更新手続きの後、銀座へ移動する際の丸ノ内線の車内で勘太郎さん(背の高い方)に遭遇しました。

ヒザ前はトリの雲助師の最後のお弟子さんで、お初見の龍玉師。ネタも初めて聴く噺で「駒長」。

ヒザの夢葉先生はいつもの鞭の披露と、ロープの手品のみ。

そしてお目当て・お楽しみの雲助師の登場。マクラで「船徳」と前日演じた「お初徳兵衛」との関係について解説し、道楽についての話から本筋へ。

これまで「船徳」を寄席で聴いたのは、小はん師の1回だけでそれもだいぶ端折った形でしたし、その他は落語研究会での志ん朝師匠の映像(シネマ落語)、後は言わずと知れた先代文楽師匠の音源のみでしたので、今回の高座でようやく全体が見えてきた感じです。

雲助師の若旦那は、いちいち型を決める仕草が可笑しく、また船上で疲労困憊してからの客とのやり取りも、無言で疲れを表現したりと、見て楽しめる期待通りの内容で、大いに満足して帰宅しました。

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