黒門亭 1975回「小さん芸語録」出版記念 ― 2012/09/01 20:44

ホワイトボード posted by (C)Yongyi
数日前、たまたま(一社)落語協会のHPを閲覧していたところ、柳家小里ん師の近著「五代目小さん芸語録」出版記念として、先代小さん一門の師匠方、中でもお気に入りの柳亭小燕枝師が出演されると告知されていたので、これは聴きに行かねばと言うことで、朝一番に通院を済ませて上野の黒門亭へ出かけてきました。
1975回の出演者・演目は下記の通り。
黒門亭 1975回 「小さん芸語録」出版記念
ー開口一番ー
三遊亭 しあわせ 「子ほめ」
柳家 さん福 「普段の袴」
柳亭 小燕枝 「千早ふる」
ー仲入りー
柳家 小里ん 「笠碁」
座談会「小さんを語る」(進行:三遊亭金八)
開口一番のしあわせさんはお初見。緊張していたのか高座に上がる時の顔が硬くなっていたのがちょっと気になりました。芸名にふさわしくもうすこし柔和な笑顔があると良かったと思いましたが、噺の方は前座さんにありがちな、おどおどしたり上滑りの感じがなく落ち着いた語りで、言葉や上下の切り分けもしっかりしていて良かったです。今後も期待したいです。
続いてさん福師。師匠の思い出で、将棋で師匠を負かしたら逆に剣道で思い切り突かれたなどの話を披露。
「普段の袴」は地味で笑いが少ないと話されていましたが、私は結構好きな噺ですね。
続いてお目当ての小燕枝師の登場。「千早ふる」は数年前の「サライ」に付録の柳家小三治師口演のCDで、それこそ耳にタコが出来るほど繰り返し聴いていましたが、実演で聴くのは今回が始めて。やはり音声だけでなく、仕草が加わるとより一層楽しめます。
演者は違えど、セリフ回しはほとんど同じだったのは、柳家のお家芸として基礎がしっかりしているためでしょう。
仲入り時に本の販売。小里ん師のサイン入りで欲しいなと思ったのですが、4冊しかなく残念ながら購入できず。
トリは本の著者である小里ん師。感想はもぅ「素晴らしい」としか言い様がないです。セリフの間合いや目線の動きは、まさしく師匠譲りでしょう。先代小さん師匠の実演には接したことはありませんが、おそらくこんな感じだったんだろうなと思わせる高座で、本当に良い物を見せていただきました。
小里ん師の高座はこれまで4回しか接していませんが、今後機会を見つけてなるべく多くの噺を聴きたいと思います。
最後に今日の出演者が高座に上がり、三遊亭金八師の司会による座談会。
もはや伝説となっている「大食い」については、弟子の誰もが苦労した様子が伺えて会場は大いに盛り上がりました。今日は本当に聴きに来て良かったと思った好企画でした。
さて、下の写真はさん福師の噺の中で、上野広小路・御成街道を説明する中で出てきた「うさぎや」さんのどらやき。落語を聴いていて気になったので、黒門亭からの帰りに寄って購入しました。
できるだけその日のうちに食べるのが良いとのことで、帰宅後早速いただきましたが、やはり出来立ては旨かったです。

どらやき posted by (C)Yongyi
また、帰宅後市の図書館へ行ったところ、件の本があったので早速借りてこれから寝しなに読もうと思います。
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