上野・鈴本演芸場 12月上席 7日目 夜の部2012/12/07 23:07

雲助冬のお約束

昨年暮れ同様、五街道雲助師のネタ出し口演に出かけてきました。

本当は、今週火曜日の「掛取万歳」を聴きに行こうと考えていたのですが、このところ仕事が立て込んで平日は定時で上がることが困難なのと、上席初日・昼の部の小里ん師で、噺の一部が重なる「睨み返し」を聴いたので、日を改めて今日まで我慢をしていました。

幸い今日は会社のイベントで職場の同僚がほとんどいなかったので、定時のチャイムが鳴ると同時に仕事を切り上げ、逃げるようにして会社を飛び出し、御徒町へ向かいました。

上野・鈴本演芸場 12月上席 7日目 夜の部

(途中から入場)
 ストレート松浦 ジャグリング
 隅田川 馬石 「王子の狐」
 桂 才賀 漫談「台東区の老人ウオッチング」
 ホームラン 漫才
 桃月庵 白酒 「親子酒」
 宝井 琴調 講談「浜野矩随」
-仲入り-
 アサダ二世 奇術
 柳亭 燕路 「短命」
 柳家 小菊 粋曲
 五街道 雲助「夢金」

主任・雲助師のお弟子さん白酒師、マクラで酒飲みの話をしたので、以前ラジオで聴いたことのある「替り目」かな?と思っていたら「親子酒」。初日・昼の部で弟弟子の龍玉師も掛けていたので聴き比べになりました。

龍玉師の場合は無言の間で徐々に酔う様子を表現していたのですが、正直間延びした感があったのに対して、白酒師はとにかくご隠居さんが畳み掛ける様によく喋ること!

ご隠居さんがおかみさんにお酒をねだる会話も秀逸で、これまで数々の師匠方の「親子酒」を聴いて来ましたが、白酒師のキャラクターもあって一番楽しく聴けました。

サゲは通常の放蕩息子のセリフに加えて、夕方に発生した地震のネタを加えたのも、白酒師らしかったです。

仲入り前は講談の琴調先生。

マクラでは、先日亡くなられた中村勘三郎さんの話。先代の勘三郎さんとの親子での芝居を見たことが自慢と語ってから、名工の技の継承を描いた「浜野矩随」

この一席、先代圓楽師匠の追悼番組で放送されたのを観たことがありましたが、その時は最後母親が自害する場面で終わったので、辛気臭くてあまり良い印象は無かったのですが、今夜は寸でのところで母親も助かり、ハッピーエンドで締められていました。本来講談ネタとのことなので、こちらの方が本当なのでしょうかね?よく分かりませんが。

トリはお目当ての雲助師。久しぶりに高座姿を拝見して気がついたんですが、高座に上がる時前かがみの格好で、チョット慌ただしい感じで出てくるんですな。

いつもの鼻にかかった声ではなく、重々しい声で話が進みます。欲張りの熊公と浪人の船上での会話はスリルがありました。

雲助師ならば少しバレて、熊公が急所を握って目が覚めるパターンかと思いましたが、親方の小言でサゲていました。やはりご婦人方が多かったからですかね?