気が付けば3月2012/03/03 21:05

写真展「生きる」チラシ

先月は仕事の関係で遅い時間に帰宅することが多く、また休日は疲労による気力の低下で無為に過ごす事が多く、結局ブログを更新すること無く過ごしてしまい、気が付けば早いもので3月を迎えてしまいました。

今日は月に一度の通院で、昼過ぎに新宿へ。診察後徒歩で新宿御苑前にある「富士フォトギャラリー新宿」で開催中の、公益社団法人日本写真家協会(JPS)主催による写真展「生きる」を見学してきました。

先の大震災を後世に残すために編纂した同名の写真集よりピックアップされ、大伸ばしされた作品が数多く展示されていましたが、これまでテレビやインターネットの動画サイトなどで目にしたことのない、違う視点から撮影された作品が多く、中には撮影されたカメラマンご自身が、公開するのに抵抗があったと語るほど衝撃的な写真もありました。

その一方で、被災地で力強く復興に向けて生活する人々や、屈託の無い子供の笑顔の写真があったのは救いでした。

東京での展示は今月15日(木)まで。新宿駅からですとちょっと距離はありますが、是非足を運んで見学されることをお薦めします。

3月11日2012/03/11 22:12

紅梅
紅梅 posted by (C)Yongyi

早いものでと言う言葉が適切か悩む所ではありますが、3月11日が巡って来ました。

あらためて先の「東日本大震災」におきまして、被害にあわれた皆様に心よりお見舞い申し上げるとともに、犠牲になられた方々とご遺族の皆様に対し、深くお悔やみを申し上げます。

被災されました皆様におかれましては、一日も早く平穏な生活に戻れますよう、心よりお祈りを申し上げます。

8度目の車検2012/03/17 22:02

車検入場
車検入場 posted by (C)Yongyi

今年は愛車の車検の年で、今週ずっと府中市の「くるま屋木内」へ預けていた車を、午前中引取りに行く予定にしたのですが、朝から生憎の雨。

お店までどう行こうかと考えていたところ、店主のミツさんから電話がかかってきて、出社途中に拙宅までわざわざ寄り道して迎えに来てくれました。ありがたいことです。

お店で点検・交換した部品の説明を伺い、その上で今回は昨年夏に壊れたサーモスイッチに代わり、トグルスイッチを増設してもらったり、今年1月に切れたドアプルケーブルを修繕してもらったりと、いろいろ手間を掛けて頂いたにも関わらず、驚くほどの低価格の請求で、却ってこちらが恐縮してしまいました。

電動ファン用手動スイッチ
電動ファン用手動スイッチ posted by (C)Yongyi DOOR PULL CABLE
DOOR PULL CABLE posted by (C)Yongyi

20年以上のお付き合いとは言え、本当にありがたいことだと思っています。

「くるま屋木内」
 住所:183-0002 東京都府中市多磨町2-20-1(水野レーシングカンパニー内)
 電話:042-365-4895
 営業時間:AM9:00〜PM7:00
 定休日:特になし
 E-mail:mecadora@jcom.home.ne.jp

新宿末廣亭 3月中席 8日目2012/03/18 22:37

新宿末廣亭
新宿末廣亭 posted by (C)Yongyi

新宿末廣亭友の会から定期的に届くチケットの有効期間が3月末なので、当初さん喬師がトリを務める2月下席に使おうと考えていたのですが、先月はどうも気分が落ち込んでいて、とても落語を楽しむ気にならずにいたので、3月中席まで持ち越していたところ、今まで一度も高座を聴いたことのない三遊亭白鳥師が、夜の部の主任(トリ)を務めるとの告知があり、同時に昼の部の主任が柳家小ゑん師で、昼夜共に新作落語で活躍する噺家さんの落語を聴くのも一興と思い、気分転換で2ヶ月ぶりに寄席に出かけました。

いつもの通り、新宿伊勢丹の地下で弁当を購入し、今日はまず末廣亭近くの自転車屋へ行き、ドリンクボトルを購入してから、入場者の列に並び、開場までの間退屈しのぎにiPod touch+Wi-Fiでネットサーフィンをしていたところ、柳家小袁治師のブログで三遊亭ありがとうさんの廃業を知りました。

昨秋のファミリー落語会に出演していただき、今秋には二ツ目昇進が決定していたのに… 廃業の理由は部外者には知る由もありませんが、新しく進む世界での活躍を期待しています。

新宿末廣亭 3月中席 8日目 昼の部

ー開口一番ー
 林家 木りん 「つる」

 林家 正蔵 「味噌豆」
 金原亭 小駒 「サギとり」
 マギー隆司 奇術
 三遊亭 萬窓 「締め込み」
 笑組 漫才
 入船亭 扇里 「持参金」
 古今亭 志ん輔 「豊竹屋」
 林家 ペー ギター漫談
 柳家 小袁治 「芋俵」
 桂 南喬 「初天神」
 林家 正楽 紙切り
 金原亭 馬の助 「権兵衛狸」と百面相
-仲入り-
 古今亭 菊丸 「人形買い」
 あした順子 漫談
 柳家 小さん 「長短」
 鈴々舎 馬風 「男の井戸端会議」
 鏡味 仙三郎社中 太神楽
 柳家 小ゑん 「アクアの男」

開口一番は、林家木久扇門下の木りんさん。背が高いことから付けられた芸名と言うことだけは知っていましたが、後で登場したあした順子先生との会話で、身長が192cm(!)親父さんが元大関の清國とのこと。なぜ落語家になったのか?との問いに「相撲は稽古が痛いから」だそうで、何とも今風な前座さんです。

続いて高座に上がったのは、二ツ目さんではなくいきなりこぶ平師。多分どこかの落語会に出演するため、早めに高座を勤めて出かけるのでしょう。ネタも軽いところで一門の弟子がよく掛ける「味噌豆」。

奇術のマギー隆司先生は、毎度おなじみのネタながら、相変わらずいい味出してました。

入船亭扇里師と金原亭馬の助師はお初見。百面相は、TVの懐古番組で先代小さん師匠が演じていたのを観たことはありますが、生で観るのはこれが初めて。いかにも寄席らしい芸ですな。

仲入り後に登場したあした順子先生。今年80歳になられるとは思えないほどシャンとしていて、ステップを踏む足取りも確か。相方のひろし先生が膝を悪くして高座に上がれないため、前座の木りんさんを呼び出して自己紹介をさせたり、「男はあなたひろし〜」を踊らせたりと、場内を大いに沸かせていました。

トリを務める小ゑん師。コアなファンが結構来ていたのでしょう、高座に登場した途端「待ってました!」の声が。マクラはお馴染みの秋葉原を熱く語る話。「ハンダ付けが出来ない奴は駅の改札を通れない」のセリフはさもありなんと言った感じで、いつも笑ってしまいます。

ネタは以前黒門亭で聴いたことがある「アクアの男」。主人公の魚オタクが水族館のアクアガールに恋をする新作落語ですが、ところどころに古典落語の片鱗がみられ、(ネタバレになってしまいますが)終盤主人公とアクアガールが海に飛び込む際「ひのふのみっ!」と声を掛ける辺りは、時代が交錯していて面白かったです。

新宿末廣亭 3月中席 8日目 夜の部

ー開口一番ー
 金原亭 駒松 「穴子でからぬけ」

 三遊亭 ぬう生 「幇間腹」
 ホンキートンク 漫才
 柳亭 左龍 「お花半七」
 柳家 さん福 「万病円」
 柳家 小菊 粋曲
 三遊亭 小歌 「新聞記事」
 金原亭 馬生 「強情灸」
 翁家 和楽社中 太神楽
 金原亭 駒三 「無精床」
 柳家 小満ん 「あちたりこちたり」
-仲入り-
 三遊亭 丈二 漫談(芸名と尿管結石の話)
 大空 遊平・かほり 漫才
 橘家 文左衛門 「手紙無筆」
 林家 しん平 漫談(ポテトサラダとおはぎの話)
 三増 紋之助 江戸曲独楽
 三遊亭 白鳥 「隣の町は戦場だった」

二ツ目のぬう生さんはお初見。新作落語をやるのかな?と思っていたら、きっちり古典落語を演じていました。

駒三師は確か二度目。前回聴いたのと同じ「無精床」でしたが、クセのある床屋のオヤジの口調がいい感じです。

仲入り前は小満ん師。何を掛けてくれるか期待していたら、前回正月二之席にも聴いた「あちたりこちたり」。

決して嫌いな噺じゃないんですが、流石に2度続けて(都合3度目)はちょっとねぇ…

まぁこれも寄席の愉しみ趣きの一つと言ってしまえばそれまでですが、特に今日の夜の部は以前同じ噺家さんで聴いた噺を再び聴くパターンが多かったですね。

マクラの時点で演目が分かってしまうので、目新しさがほとんどなかったのは残念でした。(唯一例外だったのは、さん福師くらい)

クイツキの丈二師も、前回正月二之席の頃は古典落語を掛けていたので、今日もそのパターンか自作かと期待していたら、いつもの芸名の変遷と尿管結石で救急車で運ばれる話。「極道のバイト達」とか面白い自作もたくさんあるのにねぇ…

トリの白鳥師。写真でしか姿を見たことがなく、どんな声なのかも知らず、勝手に伊集院光氏の様な感じをイメージしていましたが、意外にも(と言っては失礼か)若々しい声(それでも私よりも年上)にビックリ。

ネタの方はう~んどうでしょう?何れにしても白鳥師の落語はこう言う雰囲気なんだ、と言うことを感じ取れたのが今日の収穫かな?

ところで、これまでは寄席から帰宅後にブログの原稿を作成していたのですが、今回「Dropbox」と言うオンラインストレージサービスを利用して、寄席の休憩時間や帰宅途中の電車の中で演目を入力して原稿を作成してみました。

おかげでこれまでよりも公開までの時間が30分ほど短縮され、床に就く時間が早くなりました(^^)

柳亭小燕枝の会2012/03/28 23:54

柳亭小燕枝の会
柳亭小燕枝の会 posted by (C)Yongyi

確か月曜日でしたか、何の気なしにネットサーフィンをしていたところ、たまたま「柳亭小燕枝の会」なる落語会のサイトがヒットし、直近の開催が28日とあり、このところ久しく定席寄席で師匠の落語を聴いていないことや、よそ様の落語会を様子を見学して、私が所属している地元の落語会の参考にしようと、会社帰り久しぶりに湯島天神参集殿へ出かけて来ました。

湯島天神には6時少し前に到着。受付で木戸銭を払うと、本日の演目が書かれたチラシを渡されました。

チラシの下に師匠の近況報告(?)として、最近転宅(引越し)したと書いてありました。これからは寄席でお馴染みの挨拶「浅草・観音様の裏、吉原に住んでおります」が聴けなくなってしまうんですかね?

さて、予定時刻よりも15分程遅れて開演。

柳亭小燕枝の会 湯島天神参集殿

ー開口一番ー
 宝井 梅湯 「山内一豊出世の馬揃え」

 柳亭 小燕枝 「家見舞」
 柳亭 小燕枝 「長屋の花見」
-仲入り-
 柳亭 小燕枝 「頓馬の使者」(山田洋次作)

まずは講談から。こちらの会の根多帳を見てみますと、開口一番は前座さんの落語ではなく、講談をやるのが恒例になっているようです。私自身講談を生で聴くのは多分3度目くらいと思いますが、たまに聴くのもなかなか良いものです。今日は前座の宝井梅湯さんによる「山内一豊出世の馬揃え」。

山内一豊と言えば「内助の功」とよく聞きますが、いかんせん歴史・戦国武将等に疎い私は、実際どんな物語があったのかこれまで知りませんでしたが、今日聴いてようやく分かりました。(史実かどうかは別として)

梅湯さんの語り口調もリズミカルで、話にグイグイ引きこまれてあっという間に一席終わってしまいました。

講談が終わっていよいよ主役・小燕枝師の登場。

チラシには「お楽しみ」と書かれていて、何を掛けるか楽しみに聴いていると、マクラで引越しの話を始めたので「転宅」かな?とも思いましたが、これではベタ過ぎるなぁと思っていたら、二人組が兄ィの引越祝いの瓶を買いにゆく相談を始めて「家見舞」。

いつもながら師匠の江戸弁は聴いていて耳に心地良いですし、川で瓶を洗う場面では役者を気取った型も決まっていました。

寄席で観る「家見舞」の多くは、炊きたてのご飯を喉につまらせたところで、兄ィが「水を出してやんな」と言って終わるのですが、今日は本来のサゲまで演じていました。

一旦高座を降りてから再び登場。今年は寒くて桜の時期にはちょっと早かったですが、季節の噺で「長屋の花見」。流石に柳派・先代小さん師匠の弟子だけあって、自家薬籠中の噺でしょう。安心して聴くことが出来ました。

二席終わって仲入り。休憩中に主催者から缶入りのお茶やコーヒーの差し入れがあり、ちょっと嬉しいサービスでした。

「三下がり中の舞」の出囃子が流れて師匠が登場。マクラで「結婚は人生の墓場と言うなら、私は2度も墓場へ行っている」と語るなど、結婚に関する話をしてから噺へ。

「頓馬の使者」は、映画「男はつらいよ」などでお馴染みの山田洋次監督が、先代小さん師匠のために書き下ろした新作落語とのこと。帰宅後ネットで調べてみますと、最近小燕枝師はよく高座に掛けるようですし、面白いところでは「キョンキョン」こと柳家喬太郎師も演じているようですが、私は今回初めて聴きました。

作品の感想は…先に山田洋次作と知ってしまったからかも知れませんが、やはり良くも悪くも「山田監督作品」と言う感じでした。

冒頭でいきなり別れた女房が流行り病で死んでしまうと言う設定も何ですが、主人公が終始おっかなびっくり、もしくはメソメソしていて、どうも落語にありがちなカラッとして威勢のいい江戸っ子が登場せず湿気っぽい感じで、サゲも今ひとつ分かりにくくて、喜劇映画を得意とする山田監督をもってしても、落語となるとやはりこんなもんかなぁ…と感じたのが正直なところです。

小燕枝師の威勢のいいの江戸弁を楽しみに足を運んだ会ですが、(仲入り前はともかく)最後はちょっとアテが外れたかな?とは思いましたが、次回(5/18)に期待してまた出かけたいと思います。

男坂と白梅
男坂と白梅 posted by (C)Yongyi

黒門亭 第1891回2012/03/31 19:06

ホワイトボード
ホワイトボード posted by (C)Yongyi

昨年の秋に武蔵野プレイスで開催した「ファミリー落語会」で、「鉄の男」を演じていただいた柳家小ゑん師に、「鉄道オタクを扱った落語は他にもあるんですか?」と伺ったところ、「恨みの碓氷峠」と言うネタがあるとの聞き、一般人よりも多少(?)「鉄分」が多い私としては、是非聴いてみたいと思い続けていましたら、(社)落語協会黒門亭のサイトに、小ゑん師のトリで演題が「恨みの碓氷峠」と告知されていたので、こりゃ願ってもないチャンス、万難を排して聴きに行かねばと言うことで、春の嵐が吹きすさぶ中、上野の黒門亭へ出かけてきました。

黒門亭 1891回

ー開口一番ー
 三遊亭 ございます 「テロ弁当」

 柳家 小三太 「万病円」
 橘家 半蔵 「祇園祭」
ー仲入りー
 春風亭 朝也 「四段目」
 柳家 小ゑん 「恨みの碓氷峠」

開口一番は、前座の「ございます」さん。いつもなら生演奏のお囃子にのって噺家さんが登場するのに、CDの音声だったのでおかしいな?と思っていたら、ございますさん曰く、黒門亭近くの鈴本演芸場を担当しているお囃子さんが、強風で交通機関に遅れが出た影響で、まだ寄席に到着していないので、急遽黒門亭のお囃子さんに鈴本演芸場へ行ってもらったとのこと。

また、前座さんに続いて登場する予定の二ツ目の春風亭朝也さんに代わって、柳家小三太師が登場。やはり強風の影響で、鈴本演芸場に出演予定の前座さんが到着していないため、急遽朝也さんに鈴本演芸場へ行ってもらい、戻って来るまでの間、出演者の順番を入れ替えてやりくりするとのこと。現場もなかなか大変ですな。

それはともかく、今回お初見の小三太師。先代・人間国宝柳家小さん師匠のお弟子さんだそうですが、トリの小ゑん師が「柳家の最終兵器」と語っていた通り、いろんな意味ですごい噺家さんでした。

仲入りの間に、お囃子さん・朝也さんが戻って来て、出番が入れ替わった事の顛末を紹介。マクラで芝居好きの話が出てきたので、「七段目」かな?と思ったら、小僧さんが登場して「四段目」。

朝也さんは以前どこかで聴いたことがあるかな?と思い、帰宅後ネタ帳をひっくり返してみましたが、どうやらお初見だったようですが、なかなか声もよく通り芝居の形も良かったと思います。師匠の一朝師のお弟子さんだそうですが、先日真打に昇進されたばかりの一之輔師に続く有望株かも知れません。

さて、トリはお目当ての小ゑん師。マクラはお馴染みの秋葉原を熱く語る話ではなく、先に登場した弟弟子の小三太師にまつわる話を紹介。この時点でかなりお客さんの心をグッと引き寄せていました。

で、いよいよお楽しみの「恨みの碓氷峠」。いきなりTVの2時間ドラマ「◯◯サスペンス劇場」ばりの派手な演出で始まり、殺人の疑いが掛けられた鉄道オタクと、落語好きの警部とのやり取りが、鉄道と落語好きの私にはたまらなく面白い作品でした。

特に死亡推定時刻の容疑者の行動を確かめるため、容疑者が行っていたと言う浅草演芸ホールの出演者と演題をチェックする辺りは爆笑ものです。ネタで採り上げられた噺家さん達はいい迷惑でしょうが(^^)

これまでいくつか小ゑん師の新作落語を拝聴して来ましたが、私にとって「恨みの碓氷峠」はこれまでで最高の作品と言っても過言ではありません。満足して黒門亭を後にしました。

さて、終演後はいつもなら御徒町駅へ向かうのですが、今日は先日ニュースサイトで紹介されていた鯛焼き屋「神田達磨」の末広町店に立ち寄るため、黒門亭から真っ直ぐ南下し、「羽根付き鯛焼き」を2尾買って、秋葉原駅から電車に乗って帰宅の途につきました。

鯛焼き
鯛焼き posted by (C)Yongyi