黒門亭へ行く2011/12/03 17:06

ネタ帳
ネタ帳 posted by (C)Yongyi

今日は朝から雨模様。こんな日は家でゆっくりしていたいところですが、あいにく月に一度の診察&薬をもらう日で、新宿まで出かけなくてはなりません。

どうせ雨の中出かけるのなら、その前にちょっと(?)足を延ばして上野・御徒町の黒門亭へ。

数日前に(社)落語協会の黒門亭の情報を確認したところ、今日の1部のトリが柳家小満ん師で「富久」を掛けると書かれており、先代文楽の流れを汲む小満ん師の口演は是非聴いておきたいと思い出掛けた次第です。

第1825回 黒門亭1部

-開口一番-
 柳家 いっぽん 「道灌」

 古今亭 ちよりん 「やかん」
 天乃家 白馬 「初天神」
 無月亭 清麿 「恐怖のタクシー」(作:山田浩康)
-仲入り-
 柳家 小満ん 「富久」

今日は小満ん師を除いてお初見の噺家さんばかり。

前座のいっぽんさんは大柄な体つきで、後で協会のHPを見たら柔道の有段者。高座名は柔道から来ているんですな。生まれは1990年ですから、平成生まれの噺家さんです。

二ツ目のちよりんさんは、黒門亭へ行くといつも玄関先で甲斐甲斐しく働いている姿を見かけるのですが、これまで実演に接したことはありませんでした。出身が私と同郷・群馬県とのこと。今度機会があれば群馬のどこか尋ねてみたいものです。

白馬師は先代馬生師のお弟子さん。噺は飴玉のエピソードは省いて団子屋と、凧揚げで息子が嘆く最後まで。

歌麿師はパッと見(失礼ながら)噺家と言うよりどこにでもいるサラリーマンと言った風貌ですが、それが逆に新作落語には幸いしているのでしょう。今回の噺に登場するサラリーマンやタクシー運転手が似合っていたと思います。

噺は今年の「落語協会の噺家が選ぶ2011新作落語」で選ばれたばかりの作品で、最近の芸能・スポーツネタが織り込まれています。作者はアニメのルパン三世の声を担当してた、山田康雄氏のご子息だそうです。

仲入り後は、高座にお茶が出されてお待ちかねの小満ん師の登場。

マクラで「もう富久の季節ですな」と時候の挨拶。12月の別名の話をサラっとして噺に。

聴いていて良かったのは、幇間:久蔵の酒を飲む仕草。浅草の自宅で富くじに当たったらと想像しながら、一人しみじみ飲む場面もさることながら、芝のお店へ手伝いに駆けつけ、帳面をつけながら火事見舞いに届けられた酒を、喉を鳴らして飲む場面は絶品でした。

ただ、時間の関係なのか、その後がなんとなくせわしなく進行している感じがしました。富くじの抽選の場面以降、久蔵が半狂乱になる場面から一転して当たり札が出て来るラストまでは、もっとじっくり演って欲しかったなと感じました。

2時を少し回って終演。小満ん・清麿両師匠に見送られて表に出ると、今日もちよりんさんが玄関先で来場者を見送っていました。

午前中激しく降っていた冷たい雨もすっかり止んで、雲間からは青空が見えました。