黒門亭 土曜・一部2011/01/29 17:31

演目が書かれたホワイトボードを撮る落語ファン
黒門亭にて posted by (C)Yongyi

今日は今年初めて黒門亭に出かけてきました。

お目当ては、トリの一之輔さん。言うまでもなく、人気実力共にウナギ登りの二ツ目さんです。

今年正月のNHK「初笑い東西寄席」でも得意の「鈴ヶ森」を演じていましたし、ラジオの演芸番組にも登場したりして、名前と噺はよく耳にするのですが、実演に接したのは一昨年の夏に末廣亭で「浮世床」を聴いただけ。メモは取ったのですが、物忘れが始まったのかどうにも思い出せないので、この機会にじっくり聴いておこうと思い、上りの中央線に乗りました。

前述の通り人気の噺家さんだけに、早めに行ったほうが賢明と判断して、黒門亭には9時半過ぎに到着。もちろんこんな時間じゃ誰も並んでいませんし、事務の人達すらまだ来ておらず、ちょっと早すぎたなと思ったら、私のすぐ後にお客さんが並び始め、伺ってみるとやはり一之輔さん狙いで早めに来たとのことでした。

開場までの2時間程、パソコン等のおもちゃはあるので、暇つぶしは問題ないのですが、とにかく寒かった!何重にも着込んで使い捨てカイロも仕込んできたのですが、あまりの寒さにパソコンを操作する手が悴んで、途中で止めてしまいました。

11時半に開場。寄りかかれる壁際の席を確保し準備はOK。今日の出演者と演目は以下の通り。

黒門亭1653回 NHK落語コンクール歴代受賞者特集

−開口一番−
 柳家 緑太 「道灌」

 柳亭 小燕枝 「万金丹」
 三遊亭 窓里 「桃太郎」
−仲入り−
 鏡味 仙花 太神楽(傘・鞠・五階茶碗の曲)
 春風亭 一之輔 「抜け雀」

小燕枝師はお気に入りの噺家さん。どことなくご隠居然とした風情があり、以前「天災」を聴いたことがありますが、誠に味わい深いものでした。今日は二人の旅人が坊主になって繰り広げる滑稽話でした。

仲入り後のクイツキは太神楽の鏡味仙花さん。寄席では鏡味仙三郎社中のメンバーの一人として拝見していますが、今日はソロで登場。狭い黒門亭に苦労しながらも、様々な芸を披露してくれました。(特に傘の芸は天井が低いので大変そうでした)

トリはお目当ての一之輔さん。日本中飛び回っている話から旅の話に移り、昔道中で嫌われた「護摩の灰」と「駕篭かき」の話を丁寧に解説し、サゲの伏線を張ってから本題に入りました。

噺自体は結構たっぷり演じていただきましたが、ただ最後のサゲの辺りで時間の関係なのか、意外にアッサリと終わってしまった感じがしたので、私だけがそう感じたのかと思っていたら、黒門亭から出てきた他のお客さんも同じ感想を話していました。

まぁ些細なことではありますし、これからますます進化して行くことに期待したいと思います。今さら私が言うまでもありませんが、とにかく芸達者で生きのいい二ツ目さんです。